2011年4月24日日曜日

シュベービッシュ・ハルで出会った人たち(2)ドイツに暮らす日本の若い女性たち

 4月16日(土)の朝,私はシュベービッシュ・ハルの朝市をぶらぶらしていました。土日はスーパーやすべての店が休みになりますので,住民はみんな朝市で買い物をするようです。新鮮な野菜,魚,肉類,パン,チーズをはじめさまざまな特産物も並んでいます。まるでお祭りのようにテントが立ち並び多くの人でにぎわいます。

 毎週土曜日にこうした朝市があり,大勢の人でにぎわう生活環境は,新鮮でありかつ出会いの舞台でもあると思います。
 そんなことを考えながら歩いていると「こんにちわ」と後ろから声をかけられました。振り向くとドイツの若い男性がいます。「あなたが私を呼んだの?」「日本語を話すの?」と尋ねると,彼はにこにこしながら,日本人への関心を話してくれました。その隣に日本人の若い女性がいました。
 数分間の自己紹介の後,昼食を誘われてそのまま彼と彼女(日本人)の家に参りました。
 すると11時ごろでしたか,次々と日本人の若い女性がドイツ人や他の国の男性と手をつないで現れます。そのときには3カップル,日本人女性は3人と出会いました。シュベービッシュ・ハルに何人の日本人が暮らしているのかをたずねると,若い女性が7~8人いるとのことです。
 20代前半の若い日本人女性が,この片田舎の町に7~8人も暮らしているとは驚きです。ドイツ人や他国の若い男性と仲睦まじくふるまう彼女らを見ていて,当然の問いが出てきます。
 「なぜ,ここで暮らしているのか」「きっかけは何か」「将来のことをどう考えいるの」
 その返答は,誰もが私と同様に最初はゲーテインスティチュートの学生をやって,少なくとも数か月のドイツ語のトレーニングを受ける中で,ドイツ人や他の若者と知り合い,恋人になり,共に暮らすことになった。ただし,将来の目標や計画もそれなりにあって,ドイツの大学へ進学してドイツで職を探したいとの夢もあれば,いずれ日本に帰国してドイツでの経験を生かした生き方をしたい,という人もある。まったくもって「自由自在」との印象を受けました。
 面白いのは,同様の考え方をもつ「日本人男性は皆無」とのことです。
 ドイツ人にとって日本の女性の魅力がどこにあるのかは定かではありません。おそらくはドイツの女性は実に「勝気」で自分の意思を貫く,かたくなな人が多い。その点,日本の女性は「かわいげがある」という違いでしょうか。私も十名以上のドイツ人女性と話をしましたが,若い女性でも「自分の意思」を貫く!ドイツ語では’ドュルヒゼッツェン’というたくましさ,頑固さを感じます。正直言えばドイツ人女性との会話は疲れる。とくに,おばさんあたりになると,ドイツ語の口調も荒っぽく,「なんで私のいうことが分からないの!」としかりつけるように話をします。もっとも私のドイツ語のヒアリングが下手だから,「いい加減に分かってよ!」と言いたかったのかもしれませんが。
 同時に,日本の若い女性が何を求めているのか,少しわかったような気もします。
 「自由」「自己実現」「冒険」「やさしく具体的な愛情表現」…
 目の前でキスをしたり抱きついたりする若いカップルに囲まれながら,日本の男性のはがゆなさをも感じる,ひと時でした。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿