2012年9月18日火曜日

世界各地で起こる暴動,内戦について考える


 今,日本にとっては,支那の各地での対日暴動をどのように受け止め,どのように対処すべきかが問題です。ただ,支那の問題は,日本の各メディアが伝えるように,すでに中国共産党の統治が破綻していることの裏返しです。近い将来,反日暴動は,中国共産党にたいする内乱・内戦になることが予想されます。
 日本人はできるだけ早く支那から引き揚げて,支那の内乱を静観することが望ましいでしょう。しかし,日本は,2011年だけで1兆円を超える対中投資を行っています。支那からの撤退となると,莫大な経済的損失を被ることは大きな痛手ではありますが,日本の資本が引き上げれば,中国共産党の破局は加速されます。

「大衆暴動の特徴」


 さて,こうした「大衆暴動」が頻発する原因は何でしょうか。

 そもそも,世界中で頻発する「大衆暴動」は,2011年の「アラブの春」と称された「民主化」を求める運動が発端です。当初,アラブの春は「民主化運動」として歓迎されました。しかし,ネットを通じた情報の伝播による「扇動」がエスカレートすると「暴動」となり,誰にも制御できなくなりました。
 こうしたネット上の「扇動」が大規模な大衆運動を世界中で巻き起こしています。一見すると,インターネット通信技術の普及が「原因」であると考えられそうですが,SNS技術は「原因」ではなく,問題の展開を加速する道具にすぎないと思います。

 むしろ,注意すべきことは,大衆暴動には「指導者が不在である」「明確な理念,原理がない」ために「制御不能」に陥るという特徴をとらえておくことです。

 どうして,こんなことになるのでしょうか。

「制御不能な集団力学」


 21世紀の大衆社会では,誰もが自動車,家電製品,携帯電話,パソコンを使う「豊かさ」を享受しながらも,同時に,それぞれのレベルで,生活困窮,不安,ストレスにさらされています。「豊かな産業社会」のなかでのやり場のない生活への不安,不満,憤懣,ストレスの蓄積が,暴動のエネルギーになっています。方向性を持たない大衆暴動の特徴として,これに参加している人たちの間に「連帯感」や「共通の目標」への意思,互いの共感,相互理解を見出すことができません。彼らは,ただ,むしょうに「腹が立っている」。「指導者が不在」で「誰にも制御できず」「理念もない」ために,先行きの見通しがまったくないのです。
将来のビジョンを描くことができないので,すぐさま集団的な暴力が爆発します。このような暴力の連鎖があちこちで発生するとなると,経済社会の秩序を回復することは容易ではありません。世界中で暴動が拡大して,21世紀の遠からぬ時期に,産業文明そのものが破綻してしまうかもしれません。
 
 今や経済社会を支えるべき倫理規範が破られ,邪悪な思想がまかり通っています。ここまで人間を腐らせているのは,現在の「経済社会の原理」(基本的な考え方)に問題があるからだと思います。

 

「理念のない政治状況」


 私たちは,この憂うべき社会現象を,日本の政治状況と重ねて考える必要があると思います。

 20世紀までの政治・社会運動は,何らかの理念や原理を掲げることで,一定の方向性をもっていました。しかし,今,世界中で巻き起こっているデモや暴動には,まともな理念,原理がありません。同じ意味で,日本の政治家に「将来の経済社会へのビジョン」はありません。経済社会としてのあるべき姿,秩序像を形成するための「理念」,経済社会を統御するためのシステムのあり方,つまり,「経済社会の原理」への構想が不可欠です。「理念」「原理」への構想がなければ,社会問題や課題をどのように克服,達成していくかという具体的な取り組みは不可能です。

 したがって,まず取り組むべきことは,新たな経済社会のビジョンを構築することであり,それが「経済社会学」の課題だと思います。
 「人格の自由と自己実現」のために,われわれは何をモットーとして生きるべきか。「社会の本質」をとらえなおして,どのような経済社会システムを構築していくべきかという新たなビジョンを描かねばなりません。それらの具体的な方向性を,各人が考え,判断し,実践することが必要です。こうした問題意識をもって書いたテキストが,『社会政策のための経済社会学』(高菅出版)です。

 私は,経済社会の「新しい秩序構想」は,さまざまな実践からぼんやりと見え始めているように思います。
 所得や消費の最大化,カネ・地位・名誉への欲望よりも,大切なものは何か,何が「人格の自由と自己実現」につながるのか,という発想は,いろいろな舞台で輝き始めているのではないでしょうか。さまざまな取り組みから学びながら,経済社会の「新たな秩序構想」を描きはじめて参りましょう。

1 件のコメント:

  1. 中国の裸官が行なっている犯罪(税金泥棒)と同じことを、日本の官僚は組織的に行なっています。それが特別会計です。税金の横領で犯罪行為そのものです。盗人に追い銭というやつですね。特別会計に群がる無数の寄生虫は、隠れた犯罪人といえます。

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